" ところで、この調査が浮かび上がらせた興味深いポイントが、もう一つある。震災後、低所得層や非正規雇用者ほど、 「生活満足度や幸福度は、震災後に高くなった」 ということが明らかになったのだ。 震災では、低所得層や非正規雇用者ほど、収入の減少やストレスの増大を経験している。だから、この結果は一見、矛盾するようにも見えるだろう。どう解釈したらよいのか。 ここでも慶応大は、次のような落ち着いた見方を示した。 「震災の負の影響は、低所得層や非正規雇用者で大きいが、『他人よりも自分のほうが相対的には悪くない』と思うことで、生活満足度や幸福度は高まった」 つまり、もともと「失うもの」が少なかった低所得層や非正規雇用者ほど、震災による悪影響について、「自分は他人よりはマシだ」と考えているらしいのだ。 「このような方々の恐怖心や不安を取り除くような施策や支援が求められる」 調査結果にもとづいて、慶応大はそう提言している。"